令和5年3月
3月25日に「憩いの場・小谷」に展示してある作品を、新しい作品に変更して頂きました。
「花橘の香」源氏物語11帖「花散里」から
源氏は五月雨の降り続けた空が、珍しく晴れた雲の合間に
麗景殿女御(父の后であった)の邸を訪ねる。
源氏の父 桐壷帝の后だった麗景殿の女御は子供がいなかったので
院がなくなった後は、淋しい暮らしでした。
源氏は不遇な元女御を庇護してきました。
この女御の妹三の宮は源氏の恋の相手でした。
後に『花散里』と呼ばれるこの女性はしっとりと落ちついた雰囲気を
持った人でした。
橘の香をなつかしみほととぎす
花散る里をたづねてぞとふ (源氏)
昔の事を思い出させる橘の香りが懐かしいので
ほととぎす(私)は橘の花散るこのお邸を
探してここにやって参りました。
人目なく荒れたる宿は橘の
花こそ軒のつまとなりけれ (麗景殿女御)
訪れる人もなく荒れ果てたこの住まいは
わずかに橘の香り高い花が軒場に咲いて
昔を懐かしむあなた様をここに導くよすがになったのですね。
◆花橘◆
常緑低木、白い花を咲かせる。
―五月待つ花橘の香をかけば
昔の人の袖の香ぞする―
古今和歌集
「懐旧を誘う」とされている。
◆ほととぎす◆
山地に住み その激しい鳴き方から
懐旧や思慕、憂愁を象徴する鳥とされた。
Kodama Nobuko Group の皆さんの作品
「彼岸花」 岡田八重子
「春の風」 高橋明美
初収穫」 丸本冨美子
「桜草」 石田雅子
第35回東広島市美術展(1.21~2.5)
東広島市美展に児玉伸子さんの作品が出品(無鑑査)されました。
ーー蓬生ーーから
「雨あがる」
令和5年1月
令和3年12月、区民の皆さんがお茶でも飲みながら話し合える場「憩いの場・小谷」が設置されたれた事を契機に、現代美術作家児玉伸子さんの作品展示をお願いして1年を迎え、この間源氏物語を題材にされた貴重な作品8点(令和5年1月時点で)を区民の皆さんに見て頂く事が出来有り難うございます。
「娘からの初便り」源氏物語23帖「初音」から
源氏が明石の姫君(娘)と千歳の春をお祝いしようと、姫君の御殿へ出向かれた時、別れて暮らさなければならない母の明石の君から、今日の初春の為に届けられた様々な贈り物の中にこの歌がありました。
***年月を まつにひかれて経る人に
けふ鶯の 初音聞かせよ***
長い年月小松にひかれてお会いする日だけを念じ待ちわびている私に
せめて今日の鶯の初音を聞かせて下さいますように
Kodama Nobuko Group の皆さんの作品を展示して頂きました。
「春の訪れ」
岡田八重子さん
「水仙」
高橋明美さん
「ざくろ」
丸本富美子さん
「実り」
石田雅子さん